Case Study
導⼊事例
防災・訓練

離島への物資輸送実証実験(仙台BOSAI-TECH 実証実験支援プログラム)

概 要

「仙台BOSAI-TECH実証実験支援プログラム」は、防災・減災課題に対する製品やサービスの有用性をその提供元がユーザーと共に検証を行う“課題解決に向けたアクション”です。

今回、JDRONEでは宮城県塩竈市様の課題である「災害時の離島への物資輸送」をテーマに提案を行い、採択されました。

「仙台BOSAI-TECH」について
・公式サイト https://sendai-bosai-tech.jp/
・採択事業者について https://sendai-bosai-tech.jp/event/detail/---id-69.html#selected

背景‧課題
  • 塩竈市が有する浦戸諸島には、4つの有人島があり、島民の生活物資は海上輸送に頼っている。
    荒天や地震災害時に海路が途絶えた際は、有人ヘリコプターにて食料や燃料といった生活必需品について物資輸送を行っている。
    しかしながら、有人島の1つである朴島(ほおじま)には有人ヘリの着陸ポイントがなく、緊急時の輸送手段の確保が課題である。
解決策とポイント
  • 安定性、耐災害性が確保された、無人ヘリによる物資輸送
    無人ヘリ「FAZER R G2」を使い、北浜緑地公園から約10km離れた朴島まで飛行を実施した。
  • FAZER R G2の特長
    衛星通信とLTE通信との多重化された通信システムを持つ大型のシングルローター機である。
    また、ガソリンエンジンで駆動するため、重量物を搭載しての長時間飛行が可能である。
  • 受け手側の手動操縦者が不要
    FAZER R G2の自動離発着機能により、朴島で待つ物資の受け手側に手動操縦者を配置せずとも、輸送開始から搭載物の荷下ろし後の帰還までのオペレーションが可能となった。
    ※本実証時は安全を考慮し、操縦者を配置しました。
導入(実証)効果
  • 25Kgの支援物資を搭載した機体との通信は途切れることなく、往復約23km、39分に渡る安定したフライトを実施できた。
    ※FAZER R G2の総ペイロードは30kgを誇ります。
  • 朴島は平地が少ないため、機体は狭い範囲で着陸。その状況下でもFAZER R G2の自動離発着機能の精度は問題なく、設定通りの離発着を実施できた。
  • 地上では、汎用的なビデオ会議システム(Zoom及びTeams)を用いて、FAZER R G2搭載のカメラ映像や機体の位置情報等を共有。関係者による現場の状況把握が容易にできた。

業務概要

【場所】
宮城県塩竈市
【目的】
無人航空機を用いた離島への物資輸送
【使用機体】
FAZER R G2(愛称 きびたき)

飛行ルート

往路:塩竈市北浜緑地公園から朴島
災害時の状況把握を想定し、朴島の周りを4分程度飛行の後着陸。フライト時間23分。飛行距離13.2km

※出典:国土地理院地図を元にJDRONEが作成


復路:朴島から塩竈市北浜緑地公園
最短経路にて飛行。フライト時間16分。飛行距離9.8km

※出典:国土地理院地図を元にJDRONEが作成

実証実験の様子

物資を搭載した「きびたき」
離陸し、朴島へ向けて飛行開始
Zoomにて、関係者がカメラ映像や機体位置情報を確認している様子
朴島の着陸地点




本実証実験の様子をマスメディア各社に取材いただき、テレビ報道もいただきました。
・NHK宮城 NEWS WEB「無人ヘリで離島に物資運ぶ実証実験 塩釜」 https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20241103/6000029330.html
・khb東日本放送「ドローン使い離島へ物資を輸送 宮城・塩釜市で実証実験」) https://www.khb-tv.co.jp/news/15494349


これからも「JDRONE」は「ドローンソリューション事業」を通じ、防災課題の解決に貢献してまいります。

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