Case Study
導⼊事例
防災・訓練

標高2,500Mを超える火山火口調査

概 要

気象庁が行う「無人航空機による火山噴火時等における火口周辺調査」の委託を受けて、無人航空機(ドローン)を用いて火山調査を実施いたしました。

背景‧課題
  • ⽕⼭活動の推移の調査
  • ⽕⼝内及び周辺の⽕⼭噴出状態調査
  • ⽕⼝内及び周辺の地熱域の状況把握
解決策
  • ⾼⾼度⾶⾏(最高高度2,500m以上)
  • 夜間⽬視外⾶⾏
  • 地形追従の⾃動航⾏

業務概要

【期間】
2021年8月
【場所】
・浅間山
・阿蘇山
・薩摩硫黄島
・口永良部島
【目的】
⽕⼭活動の推移を的確に⾒極め、⽕⼝内及びその周辺の⽕⼭の噴出の状態や地熱域の状況の把握
【特記】
この調査は株式会社ヘキサメディアが行ったものです

業務内容

将来、噴火時といった火山活動活発化時にドローンによる調査を行うことを想定し、ドローンの離発着場所を山麓の入山規制の範囲外に設けて、長距離の観測飛行を行いました。
今回、入山規制範囲外からのドローン飛行という初めての試みである浅間山は、標高2,568mです。
ドローンの最大飛行距離は片道約4,500m、離発着場所からの最大高度差は約1,700mに及びました。
また、ドローン飛行による観測は視認性が下がる夜間に行いました。これは、太陽光が活火山の地表面温度に影響を及ぼすためです。
今回の案件は、標高、片道距離、最大高度差において、現在のドローンテクノロジーを最大限活用した観測となりました。

活火山とドローン飛行の様子(薩摩硫黄島で撮影)
浅間山調査風景


地形追従の自動航行では、「UgCS」というGCS※を活用しました。
これは、三次元で飛行ルートのプランニングを可能にするもので、実際に夜間に実施した対地高度を一定にする必要がある熱赤外画像の撮影では、飛行高度や距離のシミュレーション、バッテリーマネージメントにおいて高度な運用を実現しました。
※GCS…Ground Control Station(グランドコントロールステーション)ドローンの機体状況や飛行運航管理ができるアプリケーションソフトウェア。

浅間山自動航行ルート
夜間における⽬視外⾶⾏観測の様子(口永良部島で撮影)

今後もJDRONEは、火山調査など地形やネットワーク環境によって調査が困難と思われる状況であっても、ドローンの利点を最大限活かして、迅速な情報収集や遭難捜索等減災に貢献できるドローン運用を目指してまいります。

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