Case Study
導⼊事例
復興事業

有人ヘリコプターによる線量測定調査業務

概 要

日本原子力研究開発機構(以下JAEA)では、平成23年3月11日以降に発生した福島第一原子力発電所事故における放射性核種測定について、有人ヘリコプターを用いて定期的な分布測定を行っています。

また、万が一の未来の原発事故を想定し、事故由来の放射性核種のない地域状況を事前調査しておくことで、迅速かつ正確に放射線量を計算することを目的とした、放射性核種測定も実施しています。

弊社ではこれら航空モニタリング事業を支援しています。

背景‧課題
  • 福島第一原子力発電所事故による放射性核種は半径200km以上の範囲に飛散
     関東、東北の9県に跨る広範囲での測定が継続的に必要とされ、高速で移動可能な有人ヘリコプターの活用が必須
  • 航空機モニタリングはヘリ運航会社や測定調査会社といった、様々な専門的知見を持つ関係者がチームとして実施する事業
  • 均一で質の高い測定値を得るため、放射線測定機材や運用について知見を持つ測定員による、ヘリパイロットの補佐体制が課題
解決策
  • 当社は無人航空機の運航・放射線測定の両方に知見を持つ社員が多数所属する稀有な企業
     当社社員が運航と測定の両方の目線を持つ測定員として事業に参画
導⼊効果
  • 当社の無人航空機運航の経験を活かし、天候や管制都合による急なフライトプラン変更にも、機上で速やかに対応しヘリパイロットへ提案
  • 風向き等の影響で変化する燃費を勘案して測定距離を調整
  • 燃料を無駄に消費せず、確実に帰還できる測定飛行の計画・立案
  • 安全飛行、及び均一で質の高い測定値を得る作業に貢献

業務概要

【場所】
福島県を中心とした関東・東北空域、及び全国の原子力発電所周辺空域
【目的】
福島第一原子力発電所事故由来の放射性核種の分布調査
原子力事故に備えた天然由来の放射性核種の分布調査
【使用機体】
回転翼航空機(有人機)
【リンク】
日本原子力研究開発機構 原子力緊急時支援・研修センター 航空機モニタリング支援
https://www.jaea.go.jp/04/shien/aerial_monitoring_j.html
ベル・テキストロン社製430型「JA02AX」(朝日航洋株式会社様保有機)
使用・搭乗機体: 
 シコルスキー・エアクラフト社製S-76C+型
(協力:朝日航洋株式会社)
ベル・テキストロン社製412EP型「JA6928」(朝日航洋株式会社様保有機)
使用・搭乗機体: 
 ベル・テキストロン社製412EP型
(協力:朝日航洋株式会社)
JDRONE機内作業
JDRONE機内作業
飛行航跡イメージ図
飛行航跡イメージ図

参考資料

〇 令和4年度原子力発電所周辺における航空機モニタリング(受託研究)
JAEA-Technology 2023-027 DOI:10.11484/jaea-technology-2023-027

〇 安全研究・防災支援部門 原子力緊急時支援 研修センター
https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/JAEA-Technology-2023-027.pdf


JDRONEは、これからも専門性を活かし放射線測定・福島復興事業を支援してまいります。

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