Case Study
導⼊事例
復興事業

放射線モニタリングシステムの構築

概 要

2011年3月に起きた福島第一原子力発電所事故による放射性物質の拡散状況を継続的に調査するため、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、JAEA)では、車両を用いた走行サーベイや、歩行サーベイ、無人ヘリコプターを用いた放射線モニタリング等の技術開発を行っています。

その内、現在行われている各種放射線モニタリングは、それぞれの測定が個々のシステムで動いているため、各測定の連携をとることが現状のシステムでは難しく、各種測定データの集約や管理、解析は全て手作業で行われています。

そこで、放射線測定作業の効率化及び放射線測定監視技術の高度化を図るため、クラウドサーバ等を用いて測定、監視及びデータ管理を行うシステム(以下、放射線モニタリングシステム)が考案され、JDRONEではその追加設計及び構築を行いました。

背景‧課題
  • 放射性物質の拡散状況を継続的に調査
  • 測定情報が個々のシステムで稼働
  • 測定データの集約、管理、解析が手作業
解決策
  • 放射線モニタリングシステムについて、クラウドサーバ等の活用
  • 監視及びデータ管理の一元化
  • 測定データ解析の自動化
導⼊効果
  • リアルタイムで測定状況の把握が可能
  • 遠隔地での状況共有

主な業務

放射線モニタリングシステムの追加設計及び構築

放射線モニタリングシステムの詳細設計において作成したデータ解析アルゴリズムを用いて、無人航空機による放射線測定情報を自動解析するソフトウェアのプログラム設計書を作成しました。

放射線モニタリングシステムの動作試験

構築した放射線モニタリングシステムの動作試験を実施しました。
動作試験では、開発を行ったリアルタイム機能(無人航空機測定器からのデータ取得、マップ表示、線量率計算、内挿計算)を実装したプロトタイプが、設計通りに動作するか確認しました。

試験内容は、JAEA様所有の放射線測定システムを搭載した、JDRONEが運用する無人航空機による飛行試験で得られたデータを HTTP 通信を介し、今回構築した放射線モニタリングシステムに送信。
放射線モニタリングシステムによる、リアルタイムのデータ解析が可能かどうかを確認しました。

システムを搭載した無人航空機
システムを搭載した無人航空機
空間線量率分布図を表示した画面
空間線量率分布図を表示した画面
現場システム動作確認
現場システム動作確認
解析中画面
解析中画面

JDRONEは、これからも当社が持つ専門的かつ積み重ねてきた知見を活かし、福島復興事業を支援してまいります。

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